kushami

kushami project
http://kushami-project.com/
有名なアメコミ映画のヒロインがこんなことを言っていた。
「人の本性は言葉でなく行動によって表れる」
くしゃみするみたいに突然クシュン、と、豪快に、爽快に。
気持ち良いことを素直にやる。みんなの楽しい人生をもっと楽しくしたい。
良いものを良いと、好きな人に好きだと、かっこいいものをかっこいいと伝える。

2009/12/27

ノルウェイの森

「ノルウェイの森」を読んだ。
クリスマス前に突然倒れ、部屋から身動きが取れなくなっていたからだ。

今週の水曜以降入っていた用事や約束をすべてすっぽかし、ひたすら寝た。
だって、(障害を持っている人を除いて)人間が人間であるが故の定義のひとつで
ある「二足歩行」ができなかったのだから。立ち上がると目の前が真っ白になり、そ
の後吐き気が襲いかかる。

本当に死ぬかと思った。
ちょっと大げさすぎ?笑

もう今は普通に歩けているし、昨日はダルい体にムチ打ってiPod Touchを買いに
出かけたからもう大丈夫。第3世代のiPod Touchはすげーぞ。


そんな状態だったので、ひたすらベッドの中で過ごしたんだけど、ずーっと寝続け
るのも飽きてくる。だから久々に読書でもして脳を活性化させようと考えた。

一年ほど前にノルウェイの森の文庫本を買ったまま読んでなかったので、この機会
に読んでみることにした。



ひたすら感動した。なんだ、このカタルシス!(カタルシス・・・ではないか)
もっと早く読めばよかった。正確に言えば、「僕」と同じ19、20の時に読んでおけば
よかった。あーなんて後悔。

やはり名作ですね。みんなが言うほど恋愛、恋愛していないところがよかった。
まー内容自体は完全に恋バナなんだけど笑、「景色」と「気色」の情景を細かく描写
されていて、心に響いた。

出来事がほとんど自分の身近で起こっているからすぐに頭に思い浮かぶのも、共感
しやすい要因だったかもしれない。
直子の療養所が京都である以外は、ほぼ東京。学生のとき写真撮りによく散歩した
場所が出てきたと思う。「僕」の大学は早稲田がモデルになってるっぽいしね。


でも、描写力があある作品を読むととても悲しくなる。
自分はこれまでどれほどの感情を捨ててきたのだろう、と。

今までの人生で、揺れる木漏れ日とか風の匂いとか風になびく彼女の髪とかそういう
美しい情景を何度見過ごしていたのだろうか。いや、視認はしたはずなんだけど、脳
ではただの雑風景として認識の対象から除外され、流れ去っていってしまったのかも
しれない。


でも今、こうしてぽっと隙間が空いた時間を過ごすことができる自分をラッキーだとも
思った。
今みたいな隙間があるからこそ、周りを─そして自分自身を─、客観的に、情緒的に、
悲観的に見つめることができるのだ。

心を豊かにしたい。それが今の望み。


それと関連するかどうかは別として、来月下旬、グランドキャニオン(&ナイアガラ)へ
行くことにしました。

自然の偉大さを肌で感じる旅。ジブンをぶっこわす旅。


「ノルウェイの森」、ぜひ読んでない人はご一読を!

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