地元の中華料理屋で、小学校の同級生に会った。
僕がチャーハンを食べ始めた瞬間、彼は帰り支度を始めた。
彼と会うのもこれで最後かもしれないと思ったので、一言二言話そうかと思ったが、
おそらく彼は僕のことを覚えていないので、声をかけても気まずくなるだけだろうと
思い、そのまま何も言葉を交わさないまま別れてしまった。
彼は軽度の知的障害を持っていた子で、小学校までは普通の生徒と同じクラスで
生活していたけど、中学は特別なクラスがある別の中学へと進学した。
僕らの小学校は2年ごとにクラス替えがあったんだけど、僕と彼は6年間ずっと同じ
クラスにされた。
小学校1年生が終わる3月ごろのある日、放課後一人だけ担任の先生に残されて、
「○○くんはあなたが支えてあげてね」と言われたことを今でもはっきり覚えている。
その後うちの母親も「そーいうかんじの話」をされたらしく、そこから僕と彼は6年間
同じクラスになることが決まった。
なぜ自分が選ばれたのかは謎だが、そこから小学生なりに「彼を守らねば」という
何かしらの責任感を持った。そして僕と彼は「友達」になった。
そこから6年間、つかず離れずの関係を保った。僕は基本的にサッカークラブの友達と
遊んでいたから、さすがに高学年になってからは放課後一緒に遊ぶことはなくなって
しまったけれど、できる限り学校の中では彼が周りの生徒とうまくコミュニケーションが
できるようサポートした。
彼は、僕がそういう風に彼自身をサポートしていたことを気付くはずはないし、知る由も
ない。なので、彼にとって僕は他の生徒と変わらないただの「同級生」。
実際、中学のとき偶然町で会ったときに声をかけたが「覚えてない」と言われたし。笑
さすがにその場はショックだったけど、それは本当に仕方がないことだからね。
そして今日、数年ぶりに彼と会った。
彼は(日曜だけど)仕事終わりっぽいかんじの服装で、茄子の炒めものを食べていた。
ちゃんと就職して仕事をしているんだーという事実だけで感動してしまった。
小学校卒業と同時に彼との交流は一切終わってしまったけど、やっぱり気になるんだ。
どんなに離れても、どんなに自分の存在を忘れられようとも、今でも彼は僕の「友達」。
彼と過ごしたことで、僕は責任感を持てる人間になった(と思う)。
もう今後会うこともないだろう。最後に声をかけて、本当にありがとう、と伝えたかったな。
今日はお酒を飲んだので、ちょっと真面目に思い出話を語ってみました。
ハハハ
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